2013年9月20日金曜日

PIVOT は反発しやすいか

※これは2013.9.20に自分の旧ブログに書いたものです。

ピボットを使っている人は多いと思うし、そうであればやはり意識されやすいはずだし、実際ピボットの各種ラインで結構反発しているようにも見える。
でももしかしたら単なる思い込みかもしれない。
まあ、多くの人が意識している以上それはないだろうけれど、一体ピボットはどれくらいの効果があるのだろうと思い、実際にMT4でEAを作って検証してみた。

作成したEAの概要
各Daily Pivotポイントと現在のBidを比較し、Bidより下にあるポイントでは、各ポイントの2pips上までbidが下がってきた時に買い注文を入れられるように、各ポイントの2+spread分だけ上に指値買いを置く。損切り、利食いはそれぞれオーダー位置から15pips動いた箇所。
同様にBidより上にあるポイントでは、各ポイントの2pips下に指値売り。損切り、利食いもエントリーの箇所(ポイントの2pips下)から15pips動いた箇所。具体的には損切りは「ポイント-2+15+spread」、利食いは「ポイント-2-15+spread」
※±2pipsは、ポイントに微妙に届かないで反転するケースも捉えるため。15pipsは、これくらい戻れば概ね「反発した」といえるかと。

各ポイントには異なるマジックを設定し、そのマジックでの待機・オープンポジションいずれも存在しない場合に上記の通り指値を入れる。
23:30にすべての指値注文を解消し、0:30に新たなpivotポイントでの指値を入れる

例えば、価格がR1とR2の間にあり、上昇してR2の2pips下まで来たら反発を見込んでショートエントリー。そこから上下いずれかに15pips動くまでは、仮に少し離れてまたR2に戻ってきても新たにポジションは取らない。15pips以上下降して利確すると、またR2の下2pipsの位置に指値売りを置く。
逆にエントリーから15pips以上上昇して損切りになると、今度はR2の上2pipsの位置に指値買いを置く。

テスト環境
通貨: EUR/USD
テスト期間: 2013.05.23 - 2013.09.19現在
サーバー時間: GMT+3
(サーバー時間が違えばピボットの値も変わるが、このGMT+3がメジャーらしい)
モデル: 1分足の open prices only
スプレッド: 0.1pips

結果



501回のトレード中、反発して15pips以上戻ってきたのが254回、反発せずに(しても15pips未満で)ポイントをまたいでエントリーから15pips以上進んでしまったのが247回。

・・・思いっきり五分五分。こんなはずでは。。。

もしかしたらピボットだと反発するかどうかは五分五分だが、それ以外の適当な箇所を基準にしたらそもそも五分五分ではないのかもしれない。
言い換えると、まったく無作為にショートすれば勝率50%だが、今回ショートするのはすべて「下から上がってきた場合」であり、任意の場所でショートした場合でもそもそも勝率50%にならないのかもしれない。例えば一方通行に進む傾向が強ければ、任意の場所で逆張りすれば勝率は50%に満たないだろうから、そこで「ピボットだと50%」は意味があることになる。

そんなわけで、実際のピボットポイントから一定の値だけずらした偽のポイントを元にエントリーするようにし、また、ついでに反発を判定する幅も15pipsではなく色々変化させてみた。更に期間も前半(2013.05.23-2013.07.22)と後半(2013.07.23-2013.09.20)に分けて比べてみた。

その結果がこちら
全期間
前半
後半

縦軸は反発の判定幅、横軸は本来のピボットからのズレ
白は勝率50%以下、緑は濃いほど儲けが大きい

うーん、「ピボットvsそれ以外」の違いは見いだせない。。。


他にもとりあえずドル円、ユロ円、ポンド円、ポンドドルでも少し試してみたところ、ドル円とポンド円ではちょっと勝率が高く、あとはほぼ50%。そのドル円とポンド円の結果も、取引回数が少ない(ユロドル以外は2013.07.17~)のでたまたまの可能性大だけれど、後で時間があるときにもっといじってみる。とりあえずドル円とポンド円の結果は以下のとおり。


USD/JPY
GBP/JPY
もちろん、この結果をもって「ピボットは無意味!」と断定するつもりはないし、反発以外の、例えばポイント付近での動きとか別のところで違いはあるのかもしれないけれど、少なくとも期待していたような「ピボットでバリバリ反発」というわけでもなさそうだ。

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